幸せの名言「家に帰ってあなたの家族を愛しなさい」ーーマザー・テレサ

マザー・テレサの名言 幸せの名言・格言
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今回取り上げる幸せの名言は、マザー・テレサの名言「世界平和のためにできること?家に帰って、あなたの家族を愛しなさい」です。

受賞式でも貧しい人のことを想ったマザー・テレサ

マザー・テレサ(1910年8月26日 – 1997年9月5日)は、カトリック教会の修道女で、修道会「神の愛の宣教者会」の創立者です。コソボ州・ユスキュプ(現・北マケドニア共和国のスコピエ)に生まれた彼女は、18歳でアイルランドのロレト修道会に入会しました。その後、教育者としてインドのコルカタに派遣され、1948年に修道女としての活動を開始しました。

彼女は、コルカタで貧しい人々のための慈善活動に一生を捧げました。1950年には教皇庁(ローマ教皇庁)による認可を受け、カトリック修道会「神の愛の宣教者会」を設立。その後も世界中で児童養護施設やホスピスなどを開設・運営しました。

1971年には、教皇パウロ6世はが制定した勲章「ヨハネ23世教皇平和賞」の最初の受章者として選出され、以後、同年にケネディ賞、1975年にアルベルト・シュバイツアー賞を受賞、そして1979年にはノーベル平和賞を受賞します。授賞式の際、テレサは特別な清掃をせず、普段と変わらない白色の木綿にサリー、革のサンダルという質素な服装で出席したことはあまりにも有名です。

唯一無二の奉仕と献身の精神は世界で広く認められたテレサは、1997年9月5日、かる小田のマザー・ハウスにて息を引き取りました。87歳でした。

「家に帰ってあなたの家族を愛しなさい」

ノーベル平和賞受賞による賞金は19万2,000ドルにも上りましたが、テレサはこのお金がコルカタの貧しい人々のために使われることを望みました。さらに、晩餐会も辞退した上、「その費用をどうか貧しい人々のためにお使いください」とまで要望したそうです。

そして、そのインタビューの中で、「世界平和のために私たちができることは何でしょうか?」と尋ねられたテレサは、やさしく、力強い口調でこう答えました。

「What can you do to promote world peace? Go home and love your family.」

(世界平和のためにあなたがたができることできることですか? 家に帰って、家族を愛してあげることです)

訳し方はさまざまで「家に帰ってあなたの家族を愛しなさい」と訳されることもあります。

マザー・テレサの伝えたかったこと

マザー・テレサはこの言葉にどのような想いを込めたのでしょうか。これにはさまざまな解釈をすることができます。

1. 世界平和は、社会の最小単位「家庭」から始まる

家庭は社会を構成するコミュニティの最小単位です。その一つひとつが数万、数億と集まって世界を構成しています。そんな「家庭」において愛と調和が醸成されることで、社会全体が愛で溢れ、平和へとつながっていきます。

家族への無条件の愛は、他者への共感や思いやりを育てる基本です。マザー・テレサには、この愛が根付くことで、人々が他者にも同じように接するようになり、争いや対立が減少するはずだという信念がありました。

家庭が愛で溢れるためには、家族みんなが顔を合わせること、笑って話をすること「愛しているよ」と伝えることがとても大切です。家庭内での平和が広がることで、地域社会や国全体、引いては世界全体の平和に寄与するのだということをテレサは教えてくれています。

2. 愛と共感を伝え、広がっていく

マザー・テレサは、個々の小さな行動が積み重なることで、大きな変化を生むと考えていました。家庭内での愛情や思いやりが、地域社会やさらに広い社会に波及し、世界平和につながるというメッセージをこの言葉に込めたのです。

家庭内で愛や共感が育まれると、子供たちに「愛」が根付いていくことになるでしょう。子供たちはそれを身近なコミュニティに持ち出し、共有することができます。他人に対する思いやりや寛容さを発揮することができるようになります。

愛を伝えること、それが子供たちをとおし、家庭という単位を飛び越えて影響力を持つようになります。これがさらに広がっていくことで、争いや対立の種が減っていくことにもつながります。

3. 日常が平和を形作っていく

マザー・テレサは、平和は遠い理想ではなく、日常生活の中で実践できるものだと考えていました。未来は「今日一日」の積み重ねの先にあるものであり、この何気ない日常が世界を作っていくことに他なりません。

家庭内での愛と調和は、誰にでも、今すぐにできる具体的な行動であり、その日常の実践が平和の第一歩だというメッセージを強調しています。

4. 内面的な平和を育む

マザー・テレサは家庭内での愛情と平和が、個人の内面的な平和を育むと信じていました。内面的な平和がある人々が増えることで、社会全体がより平和になるという考え方です。

家庭内で愛と調和が育まれると、暴力や紛争の解決方法として対話や協力が重視されるようになります。このアプローチが社会全体に広がることで、紛争の防止に寄与することになるはずです。

世界中の人々へ。「Go home and love your family.」というセンテンスの美しさ

マザー・テレサのこの言葉が注目された背景には、上で述べたような深い意味があることはもちろん、その深い意味を「Go home and love your family.」という短いセンテンスで伝えているところに、彼女の聡明さ、思慮深さを見出すことができます。

子供でも言える簡単な単語で、すぐに覚えられるくらい短い言葉。誰にでも分け隔てなく、平等に愛を注ぎ、伝えてきたマザー・テレサならではの、まさに世界の人々へ向けた美しいメッセージだったと言えるのではないでしょうか。

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