「長女は幸せになれない」は本当か。幸せをつかむための4つのステップ

長女は幸せになれない 幸せとは何か
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巷では、「長女は幸せになれない」という言説があるようです。特に、下に弟や妹のいる第一子かつ長女のケースでこのように語られることが多いようです。

これは本当なのでしょうか?またそのように言われる理由について考えてみたいと思います。

本当に幸せになれない?長女(第一子)の特性

一般的に、長女には以下のような特性・傾向があるといわれています。

ポジティブな特性

長女には、家庭におけるポジションや家庭というコミュニティ内での社会的役割から、さまざまなポジティブな特性を持つ傾向があります。

1. 責任感が強い
長女は弟妹の世話を任されることが多く、それゆえ責任感が強くなる傾向があります。
2. リーダーシップ
家庭内で母親に近い役割を担うことがあることから、学校などのコミュニティでもリーダーシップを発揮することがあります。
3. 完璧主義
親から期待やプレッシャーをかけられることがあり、それによって完璧主義になる傾向があります。自ら高い目標を設定し、それを達成するために努力できます。
4. 自立心が強い
弟妹の面倒をよく見ることから大人のような振る舞いを求められたり、自らそれを望んだりすることから、自立心が強くなる傾向があります。
5. 競争心が強い
下の弟妹よりも親の愛情や注意を引くために、自己主張が強くなったり競争心が強くなったりすることがあります。
6. 面倒見が良い
弟妹の世話をすることで、面倒見が良くなることが多いです。他人の世話をすることに慣れており、思いやりのある行動を取ります。

長女は幸せになれない?その理由とは

では、なぜ「長女は幸せになれない」と言われるのでしょうか。それには、長女が持つポジティブな特性の「裏返し」が大きく影響していると考えられます。一つずつ見ていきましょう。

1. 過剰な責任感を感じてしまうから
責任感の強さにはネガティブな側面もあります。責任を過度に感じ、自分自身を犠牲にすることが多くなったり、責任感をプレッシャーに感じ、ストレスを溜め込んだりしやすいと言われています。
2. 完璧主義によって満足感が得にくいから
完璧主義にもマイナス面が生じることがあります。完璧を求めすぎることで、自分自身にも、他人にも厳しくなることがあり、さまざまなことに対して満足感を得にくくなる傾向があります。
3. コントロール欲の強さがトラブルを起こすことがあるから
弟や妹に対してリーダーシップを取る場面が多くなることが、他人をコントロールしたくなってしまうことがあり、これが人間関係のトラブルにつながることがあります。
4. 自己評価が低くなりやすいから
高い期待に応えなければならないというプレッシャーから、不安感や自己評価の低さに悩むことがあります。
5. 感情を内側に秘めてしまうから
過度な責任感や完璧主義の結果、感情を内に秘めがちで、孤独を感じることがあります。感情表現が苦手なため、ストレスを発散する方法を見つけにくいことがあります。
6. 自己犠牲的になりやすいから
自分の欲望や感情を抑える傾向があり、自己犠牲的になることがあります。このため、自己肯定感が低くなりやすいと言われています。



長女は幸せになれるのか

長女には上記のような特性を持つ傾向があります。しかし、このことで「幸せになれない」と決めつけることはできません。

人にはさまざまな特性があり、それらには必ずポジティブな面とネガティブな面が存在します。それらは表裏一体であり、これらはすべて「長女が幸せになれる」理由でもあるからです。

完璧主義的であることは、結婚相手に対して過度なプレッシャーを与えることになるかもしれませんし、何でも自分で解決しようと不安になってしまうこともあるかもしれません。しかし、長女だからこそできる気遣いや、家庭を引っ張っていく力は、幸せの原動力になるはずです。

また、自分で解決する力や競争心の強さ、リーダーシップなどは、自らのキャリア的成功を導く力になるでしょう。

長女には、こうした「幸せになる力」が備わっていると考えることもできるのです。

そもそも「幸せ」とは何を意味しているのか

また、長女の幸せについて考える上で重要なこととして、そもそも「長女は幸せになれない」という説での「幸せ」は何を意味しているのかを考える必要がありそうです。

客観的事実を説明するのであれば、「結婚」や「家族を持つこと」、「裕福な暮らしをすること」などが思い浮かぶかもしれませんが、女性にとっての「幸せ」は、個人の価値観やライフステージ、環境によって異なります。一概に定義することは困難ですが、一般的には以下のような要素が多くの女性にとって重要となることが多いでしょう。

1.自己実現

人生を通して自己実現をしていくことは1つの「幸せ」であると言えます。具体的には、自分らしく生きることができる状態であったり、夢や目標を持ち、それを達成している実感を得ることのできる状態です。

その対象が仕事であっても趣味であっても、自分自身の選択に自身を持ち、納得し、その状態を実現できることは幸せな状態であると言えるでしょう。

2.人間関係の充実

人間関係が満たされていることは多くの女性にとって幸福感を得られる要素になります。「人間関係」とひと口に言ってもさまざまなものがあります。

例えば、恋愛・結婚といった愛情に根ざした深いパートナーシップ。家族や友人といった自分を支えてくれる人たちとの絆や信頼関係。また、職場や地域社会において良好な関係性を築くことも重要です。1人ではない、多くの人と良好な関係性でつながっているということが幸せにつながります。

3.心身の健康

男女にかかわらず、心と体を健康に維持することは長期的な幸せに大きな影響を及ぼします。身体が健康でいることは日常のあらゆる場面でエネルギーに満ちた瞬間をもたらします。

また、心を健全に維持することは、メンタルの安定感につながります。多少の困難に遭遇したときでも自己肯定感を喪失することなく次の一歩を踏み出す力にもなるほか、こうしたストレスを上手にコントロールすることもできるでしょう。

4.社会的役割のバランス

社会における役割を実感できることも1つの「幸せ」と言えます。仕事において、組織や仲間への貢献を実感できること、また自身の望むキャリア形成を実現できることはその代表的なものの1つです。

これは仕事に限ったことではなく、家庭での役割でも同様です。家事・育児、介護など、家庭における身近な人への貢献(それを実感できること)も大きな幸せにつながります。

5.経済的安定

経済的に安定していることは分かりやすい「幸せ」の1つと言えます。必要なときに好きなことができる金銭的な自由であったり、将来にわたる不安のない経済的な基盤は多くの人が求めるところでしょう。

そうした経済的安定を手に入れるプロセスにはさまざまなものがあります。自分自身でキャリアを築き収入や資産を得る方法が幸せにつながる人もいれば、収入の高い男性を結婚するなどして経済的安定を得たいと考える人もいるかもしれません。

人によっては、単に経済的安定を得られれば幸せというものでもなく、こうしたプロセス込みで幸福を実感できることもあります。

6.感謝と満足感

日常生活において、「小さな幸せ」に気づける心を持つことは生涯の継続的な幸福感に重要な役割を果たします。普段から些細なことに感謝できたり、「幸せだなあ」「うれしいなあ」と感じることができる人はそれが人生の充実感につながるからです。

詩人の相田みつをは「しあわせは いつも自分のこころがきめる」と言いました。他社や周囲に対して自分が思いやりを持つことで「幸せ」になることはできるのです。

7.趣味や自由な時間

大好きな趣味に没頭できる時間を持つことは「幸せ」につながります。我慢することなく「好き」に向き合うことは、自分自身を受け入れ、開放することと同義です。自分自身を大切にするためのひとり時間を確保できるかが幸福度を高められるかの鍵にもなり得ます。

また、積極的に「好き」を探すこと、新しいことを学ぶ楽しさを知ることも幸せへの近道になります。

8.自己肯定感と承認

さまざまな事柄を通して、自分の価値を他社から認められる感覚、つまり自己肯定感や承認を得られるかどうかも「幸せ」に大きく関連してきます。

例えば、仕事や何かの活動をにおいて、努力や存在を評価され認められる機会があるとないとでは幸福感に大きな違いが出てきます。さらに、それによって自分自身が満足することが何よりも大切なことです。

多様性を尊重する視点

特定の役割や価値観に縛られることなく、それぞれが「幸せ」を自由に定義できる社会が重要です。
たとえば、家庭を持つことが幸せな人もいれば、仕事に全力を注ぐことが幸せと感じる人もいます。その選択が尊重されること自体が「幸せ」の基盤となるでしょう。

女性にとっての幸せは、外部の評価だけでなく、自分自身の心から湧き上がる「満たされている」という感覚が最も大切です。



長女が幸せになるためのステップ

長女に限らず、すべての人に当てはまる「幸せになる方法」などは存在しません。

先ほど、誰もが思い浮かびやすい例としての「幸せ」を定義しましたが、それすらもすべての人に「幸福だ」と感じるものではないのです。なぜなら、本当に幸せであるかどうか、また何を「幸福」と感じるかは、本人が感じ、決めることだからです。

他人がいくら「不幸せそう」と感じたとしても、自分自身が幸福であれば、紛れもなく幸福であると言えるのです。つまり、自分が「幸せだと感じることができる」ようになるということが非常に大切なのです。

ここではそのためのステップを紹介しましょう。

ステップ1.自分を認める

長女は、責任感が強く、自分がやらなければというプレッシャーも抱えやすい傾向があります。もし完璧にできなかったとしても、「それでも自分はよくやっている」と自分の努力や成果を認めることが大切です。小さな成功や達成感を自分自身で認め、意識的によろこんでみることで、自己肯定感の向上につながります。

ステップ2.ストレスを自覚しコントロールする

長女は、ストレスを溜め込んだり自分の中に押し込めたりしてしまいがちです。たまにはそうしたストレスをしっかり開放してあげることも重要です。自分の限界を知ること、そして今ストレスが溜まっているなと自覚的になって、もしそう感じたときは、マインドフルネスなどの方法でリラックスしながら自分の内側と向き合うことでストレスの軽減を図ってみましょう。

ステップ3.自己犠牲を避け、適切なサポートを求める

「自分ががんばれば解決する」と思い込みすぎないようにしましょう。あなたにはあなたにしかできないことがあります。できるだけ、それを優先しましょう。必要なときに他人に助けを求めることは、悪いことではありません。

ここまで、自分の力でがんばってきたあなたは、すでに多くの人の助けになっているはずです。同じように、あなたも他人に頼ってよいのです。つらいとき、大変なときは、家族や友人など、信頼できる人たちと話すことも試してみましょう。

人に頼られるのは存外にうれしかったりするものです。あなたは「頼ることは迷惑なのでは」と考えるかもしれませんが、頼ることで絆が強くなることもあるのです。

ステップ4.自分にとっての「幸せ」を定義し、小さいことから始める

自分にとっての「幸せ」とはなんでしょうか?大きなゴールを設定することだけでなく、そこにいたるまでの小さなステップも大切です。「毎日を心穏やかに暮らす」があなたにとっての幸せだとしたら、「毎朝、1杯のコーヒーをゆっくり飲む余裕を持つ」のような、大きな幸せを構成する小さな幸せがあるはずです。

どんなことがあなたの幸せにつながるのかを定義し、言語化して自覚するところから、幸せは始まります。

「長女は幸せになれない」なんてない。

「長女は幸せになれない」と言われることは確かにあります。しかし、私はそんなことはない、と断言したいと思います。

なぜなら、すべての人に幸せになる素質があり、幸せになるチャンスがあるからです。自分の特性を知り、適切なアプローチを行いながら、自分なりの幸せを定義していきましょう。

このときも、必ずしも最終的な目的を探る必要はありません。目指すところは生活を続ける中で変化をしていくものだからです。どんなことにうれしいと感じるか、自然体の自分でいられるか、といったことを考えることから始めてみるのもよいでしょう。

急ぐ必要はありません。ゆっくり、自分だけの幸せを見つけていきましょう。大丈夫、長女のあなたも、必ず幸せになれますよ。



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