「自分にとっての幸せがわからない」への回答〜幸せのカルテ004〜

自分にとっての幸せがわからない 「幸せになれない」カルテ
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幸せのカルテでは、過去にメールや質問箱でいただいたご相談事例をご紹介していきます(個人を特定できないよう、一部を改変して紹介いたします)。

今回は、47歳A.Mさんからいただいたご相談「自分にとっての幸せがわからない」です。

自分にとっての幸せがわからない。

はじめまして。私は現在47歳、独身の女性です。これまでに結婚歴はありません。これまでの自分の人生で心から幸福を感じた経験がほとんどなく、これからも自分が幸せになる未来を思い描けずにおります。少し長くなりますが、私の身の上話を聞いていただけたらうれしいです。

私は長野県の田舎町で生まれ、高校卒業後に地元の工務店に就職しました。2年後、職場で知り合った8歳年上の男性と結婚しましたが、彼の浮気が発覚したことをきっかけにDVが始まり、結局それが原因で子供を設けないまま約2年で離婚しました。その後は職場に居づらくなり、すぐに地元の印刷会社に事務職として転職しました。

以降、知人の紹介などで数人の男性と恋愛しましたが、前夫から受けた暴言やDVがトラウマになっており、ちょっと厳しい言葉をかけられたりするだけでその記憶がフラッシュバックしてしまい、どの方とも長続きしませんでした。そのせいもあり、41歳のときに最後の彼とお別れして以降お付き合いしている方はおらず、現在も独身です。

事務の仕事は嫌いではありませんが、大きなやりがいがあるわけではなく、給与もこの数年は頭打ちでモチベーションは上がりません。年齢も年齢で、特殊なスキルがあるわけでもなく、転職も今さらできる気がしません。

30代後半の頃は独身であることにコンプレックスを感じたりすることもありましたが、今ではそのような感情もなくなりました。出会いもなく、結婚については「諦め」という言葉も相応しくないような、望むべくもない、という気持ちです。これから先、人並みの幸せが訪れる気がしません。

以前からファンの男性アイドルがおり、「推し活」をしているときだけは、不安な気持ちを忘れられて楽しい気持ちにはなります。ですが、周りを見ると若い人ばかりで肩身が狭い思いもします。そうやって俯瞰して自分を見てしまうと、結局、自分にとって何が幸せなのか、今後自分が幸せだと感じることがあるのか、不安になります。仮に85歳まで生きるとして残り35年、ただ消耗していくだけの人生なのかと暗い気持ちになってしまうのです。

このようなことを伺うのは少しおこがましい気もするのですが、もし自分にとっての幸せの見つけ方についてアドバイスがありましたら、お願いしたいです。

過去のできごとで、あなたの価値が下がることは決してありません。

こんにちは。はじめまして。お話を聞かせていただき、本当にありがとうございます。まず、ここへこうしてメッセージを届けてくれたこと、その最初の一歩を踏み出してくださったこと、そして、つらい過去も含めてこうして開示してくださったこと、その勇気と行動力、心からリスペクトいたします。

これまでの辛い経験や現在のお悩み、お気持ちについて、よくわかりました。

A.Mさん。まず、あなた自身が誇りに思ってほしいのが、これまでさまざまな困難に直面し、それを一つひとつ、着実に、他でもないあなた自身が乗り越えてきたという事実です。平坦な人生ではなかったと感じていらっしゃるかもしれません。さまざまな壁・困難にぶつかってきた人生だと感じていらっしゃるかもしれません。

でも、今あなたがいるのは、そうした困難をご自身で乗り越えて来たからに他ならないのです。過去のできごとがトラウマになり、自分自身の言動にロックを掛けてしまったり、人間関係に影響が及んでしまうことはたしかにしばしば起こることです。しかし、忘れないでほしいのは、それによってあなたという人間の価値が下がるということは決してないということです。

「望むなら、可能性はある」ということ

あなたにお伝えしたいのは、「あなたが望むなら、つねに可能性は開かれている」ということです。あなたは「結婚は望むべくもない」とおっしゃいましたね。でも、あなたが結婚を望んではいけない理由などどこにもありません。

もし、あなたが理想の相手と過ごす生涯を望むのなら、それは決して不可能なことではないのです。

ある調査によれば、結婚相談所を介して40代の女性が結婚できる割合は20〜30%程度だそうです。これを多いと取るか少ないと取るかは人によるかもしれませんが、「結婚できるわけがない」と考える前提からすれば、非常に希望を持てる数字ではないかと私には強く思えます。

動き出さなければ、可能性は限りなくゼロに近づくでしょう。しかし、動き出すことで、その可能性は20%、30%に跳ね上がります。それはあなたができることなのです。

自分自身を受け入れ、自信を持つ。

もちろん、恋愛や結婚は幸せの1つの可能性でしかなく、そのほかの道もきっとあるでしょう。とはいえ、結婚を望むにしても、そうでないにしても、幸福に近づくためには共通するマインドがあります。それは、自分自身を受け入れて、自信を持つことです。そのための道筋を紹介します。

1.自分を見つめ直し、認めること

自分が幸せと感じることができるようになるためには、自己認識を深めることがとても大切です。まずは、あなたがどのような人間なのか、自分自身で探ってみましょう。リラックスできる音楽をかけながら瞑想(マインドフルネス)し、自分と向き合ってみてください。

積極的に思い出したくはない過去もあるかもしれませんが、そのときに自分がどのような行動を取ったか、どのようなことを感じたのかといったことを振り返ることで自分自身の理解に役立つはずです。また、過去にどのようなことでよろこびを感じたのかを考えることも重要です。

そのように自分を知ることで、自分の感情に敏感になり、今何を感じているか、何によろこびを感じ、何を不安に思い、何にストレスを感じるのかを理解できるようになり、自分自身を認めることにもつながります。

そして、自己認識が深まると、自分にとって何が本当に重要であるかを理解し、それに基づいて行動することができるようになります。すると、日々の充実感や満足感を高めることにもなるのです。

2.自分を大切にし、自分に感謝すること

あなたはもしかしたら、「自分は幸せになれない」と感じ、「どうせ」という言葉、想いを持ってしまっていないでしょうか。私は、「どうせ」は、幸せを遠ざける呪いのような言葉だと思っています。その言葉のあとには、必ずネガティブな言葉が続くようになっているからです。

「どうせ」と言ってしまうと、自分自身を大切にできなくなってしまいます。もしまだ前に進みたいという気持ちがあるのなら、「どうせ」を「きっと」という言葉に置き換えましょう。「きっと」のあとには、ポジティブな言葉が続くようになっているからです。

そして、毎日がんばっている自分自身に、自分で感謝をしてあげましょう。毎日がんばっているあなたはすごいのです。がんばているのだから、あなたは「きっと」幸せになれるのです。

3.周りの人を大切にし、感謝すること

自分を大切にできないうちは、周りの人が自分の視界に入ってこないものです。でも、もし自分を大切にできるようになったのなら、家族や友人、同僚といった、周りの人も大切にできるはずです。大切な人間であることを伝え、感謝の気持ちも積極的に伝えましょう。

感謝の言葉や小さな行動は相手との絆を深め、自分だけでなく、相手のの幸福感も高めてくれます。幸せは相互に作用し、さらに大きな輪になっていきます。周りの人に定期的に感謝の気持ちを伝える場を設け、ポジティブな人間関係を築くことがとても大切なのです。

4.前を向いて、もっとよくなろうとすること

自分や周りの人と向き合えるようになったら、あなたは以前のあなたよりも素敵なあなたになっているはずです。内面が磨かれると、外見にも現れるようになってきます。それは、ポジティブな行動や言葉に表れ、さらに表情にも表れます。

その気になれば、さらによくなることもできるでしょう。髪型を変える、服装を変える、メイクを変える……きっと、あなたは自分がもっと素敵になれることに気がつくはずです。自分を卑下する必要がないことに気がつくはずです。

もっとよくなろうとすること自体が、あなたをもっと素敵な人にするのです。

5.小さなよろこびを見つけること

日常生活の中で小さなよろこびや感謝を見つける習慣を持つことも大切です。自分と向き合い、自分を理解できるようになったなら、よろこびを見つけることはそう難しいことではないでしょう。自分の感情に素直になり、うれしいことを積極的に行い、うれしくないことをできるだけ避けていくことで、幸福感を高め、心を豊かにしていくことができるでしょう。

「自分にとっての幸せ」はきっと見つけられる

自分にとっての幸せがわからないということは、よく起こることです。しかし、誰にでも自分にとっての幸せは必ずあり、それを掴む権利や可能性もつねにあるということは忘れないでください。

一歩を踏み出すことのできる人には、必ずよい未来が待っています。

もし、あなたが前へ進むことができ、今日より素敵なあなたになることができたなら、私がアドバイスするまでもなく、あなた自身の幸せを見つけることができるはずです。それは、恋愛や結婚かもしれませんし、仕事の充実感や、「推し」への向き合い方や、友人関係かもしれません。あるいは、そのすべてである可能性もあるでしょう。

今回のメッセージで、少しでもあなたの幸せのお手伝いができたなら、それに勝るよろこびはありません。あなたの幸せを心から願っています。

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